じつは「気候は何度も暴れてきた」…なんと「7万年分もの地球史」が湖底に眠っている
暴れる気候は、人類にどのような影響を与えたのか「暴れる」には、騒ぎ立てる、荒れるなどの意味がある。動きの一種を表すだけでなく、手が付けられないほどの激しさや手の付けられなさといったイメージを伴う言葉だ。人、犬、猫の他、株式市場など暴れるものはいろいろある。最新の科学によれば「気候」もまた暴れるらしい。といってもそれは温暖化でも異常気象でもない。それより、もっと厄介なものだ。マヤ文明も先史時代の日本の人々も手の付けられない気候に敗れた可能性が今、見えつつある。次は私たちの番なのかーー。暴れる気候は人類にどんな影響を与えただろうか。そして今後も気候が暴れる可能性はあるのか? こうした問題を議論するため、4月11〜13日、福井県若狭町にある考古博物館「若狭三方縄文博物館」の会議室に、「『暴れる気候』と人類の過去・現在・未来」研究プロジェクトチームのメンバーが顔を揃えた。気候が暴れると聞いて近年の猛暑やゲリラ豪雨、異常寒波などの極端気象を思い浮かべる読者もいるかもしれない。しかしプロジェクトのリーダーで、立命館大学古気候学研究センター長の中川毅さんによれば、極端気象が単発で済むなら暴れる気候とは呼べないという。「気候には三つのモードがあります。一つめは温暖化のように徐々に進行する気候変動、二つめはまれな極端気象、そして三つめが気象災害が頻発する暴れる気候です」変化の幅も小さければ変化のスピ
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