オムニコム によるIPGの買収で業界最大級のエージェンシーが誕生へ。これは業界再編の号砲となるか？

記事のポイント
OMGがIPGを買収し、業界最大級のエージェンシー誕生へ。

IPGの業績不振が背景。これによりM&A活発化と市場再編の可能性。

独立系企業は提案力強化の好機、一方でクライアント影響は緩やか。

大手エージェンシーが、驚くような形で1年を締めくくることになった。
混乱が予想される2025年を前に、誰もが仕事のペースを落として休暇を過ごそうとしていた矢先、オムニコム・メディア・グループ（Omnicom Media Group：以下、OMG）がインターパブリック・グループ（Interpublic Group：以下、IPG）を株式交換で買収すると発表したのだ。OMGのジョン・レン氏とIPGのフィリップ・クラコウスキー氏の両CEOは、12月9日午前に行った電話会議で、この買収について1年近く前から話し合っていたことを明らかにした。
規制当局と株主の承認が得られれば（両CEOは2025年後半に承認が得られることを期待している）、合わせて300億ドル（約4兆6000万円）の収益を誇る巨大エージェンシーが業界に誕生することになる。これはいわば、ホホジロザメやシュモクザメがいる海のなかに、1匹のメガロドンが紛れ込むようなものだ。
もっとも、メガロドンが絶滅したのは体が大きすぎたためであることを忘れてはならない。したがって、WPPやピュブリシス・グループ（Pub

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