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就活で土下座をしたら、内定が貰えた。そんな「伝説」少なくないはずだ。しかし、そんなものは古い時代の昔話。このご時世に、そんな無茶な方法で内定が貰えるはずもない。ところが、今回話を聞いた30代男性は「内定の決め手は土下座だった」という。(取材・文:広中務)
内定もらえず、アポなし土下座
関西の有名私立大学を卒業した男性が、新卒で志望していたのは映像制作会社だった。
「10代の頃から、同世代が見ないような古い映画ばかり見ていました。大学もずっと映画館に通ったり、当時はDVDを買ったり。なので、
就職活動では東宝、東映に始まり映画や映像制作をしている会社に、手当たり次第に応募しました」
そんな男性が特に好むのは1960年代から70年年代にかけての日本映画である。正直、この世代で、よくもまあそんな映画をみているものだというくらいに知識がある。
「将来はプロデューサーになって、自分の好きな映画を好きなように采配してつくることができればいいなとか、漠然と考えていたんです」
しかし、就職活動は上手くいかなかった。当然である。ヒットする作品は様変わりし、映画の撮影からビジネスモデルまでも、業界はまったく別物になっている。男性のように、かつての映画界に憧れるような学生は、単に「面倒くさい」と思われるだけだろう。それでも、いくつかは内定をもらえたのは、映画への情熱が買われたからだったの
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