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2. イノベーションとしての地域活性化—地域創生のイノベーション戦略 ②

 地方創生の議論でよく耳にするのが「成功事例のヨコ展開」という言葉である。「先行事例・成功事例に学べ」ということで、多くの自治体関係者が全国各地の先進地域に視察に訪れる。神山町、上勝町、海士町、西粟倉村、東川町、紫波町といったあたりがこうした「聖地巡礼」の有名どころとして挙げられよう。ちなみに人口5,000人弱の神山町には一年間に288団体・1,886名が視察に訪れたという(2019年度実績) 。 しかし、そうして視察に訪れた自治体の中から第二第三の神山町が現れたという話を私は残念ながら聞いたことがない。理由は単純である。これらの成功事例はあくまでも個別の解、つまり特殊解だからだ。先に挙げたような地域は、当然のことながらいずれも気候も違えば風土も文化も産業構造も異なる。人口規模も自治体の財政状況もまちまちだし、それぞれの事例が背負っている時代背景も必ずしも同じではない。神山町や西粟倉村で起きていることは、それぞれ「このタイミングで(歴史的一回性)」、「この場所で(地理的一回性)」しか起こらなかったことであり、違う時期に違う場所で同じようなことが起きる可能性(再現性)はかなり低いと見るべきであろう。だから、神山町や西粟倉村でうまくいった事業や手法をそのままほかの地域で模倣しようとしてもまずうまくいかないのだ。 逆説的に言えば、これらの成功事例を「聖地」たらしめているのは、それぞれが「

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