日本人のタブーを身近に!ファッションブランド“HIDDEN THINGS”
アートディレクションの可能性を追求する実験フィールド“NEWSPACE”では、一線で活躍中のアートディレクターが続々と斬新なプロダクトアウトを提案中。第6弾は、日本人が見て見ぬふりをしているタブーをテーマに扱うファッションブランド“HIDDEN THINGS”です。
現代の日本社会で隠されているものとは?また、タブーとされるモチーフをどのように表現したのか?このプロトタイプを手掛けたアートディレクターの河野智に聞きました。
表現の自由が守られない社会に悶々としていた
──HIDDEN THINGS=隠されたもの、というテーマを導き出した背景を教えてください。
昨今、SNSで誰もが発信できるようになり、個人が不快だと思うことへの一方的かつ否定的な意見を目にする機会が増えました。意見の発信は良いのですが、それが一方的な攻撃に近いことに疑問を感じていました。
例えばアメリカでは議論は活発に行われますが、教育現場でディスカッションが取り入れられているからか、他人へ厳しく意見をしても人格否定はせず、ルールに基づいたフェアな議論をしている印象があります。一方、日本の教育では、自分の意見を論理的に構築するとか、多視点で客観的に考えるとかいう能力が育まれにくいのか、SNS上では一方的な意見ばかり飛
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