ヒットさせてと言われても(前編)

空間プロデューサーの山本宇一さんは、東京の「カフェ文化」の草分け的な存在。駒沢「バワリーキッチン」、表参道「ロータス」「モントーク」などの空間プロデュースに加えて、人と人がつながるコミュニティーをつくってきました。心地よい空間をデザインし続けてきた山本さんですが、ヒットの秘訣はむしろ「世の中の流行に乗らないこと」だと語ります。今回のデザイントークでは、山本さんのデザインに共感する、ジョージクリエイティブカンパニーの天野譲滋さんと、建築家の谷尻誠さんをゲストに迎えて、電通ライブの石阪太郎さんが聞き役となり、ヒットする空間づくりの思考プロセスを探ります。
(左から)谷尻誠氏、山本宇一氏、天野譲滋氏、石阪太郎氏
レアな3人がそろったディスカッション
石阪:本日のテーマは「ヒットさせてと言われても」です。今回、登壇いただいた3人がつくる空間は、いつも多くの人が集まり、しかも人気を集め続けています。その要因はどこにあるのか、手掛けた案件と解説を通して学んでいきたいと思います。
天野:山本宇一さんが、こういう場に登壇されるのは非常に珍しいことなので、今日はかなりレアな3人がそろったなと思っています。
僕が宇一さんと初めてお仕事をしたのは、ジョージクリエイティブカンパニーを立ち上げる前で15年ほど前になります。「CIBONE(シボネ)」という、新
コメント