子供の頃、僕は給食の時間が好きだった。母親は料理をしない上に家が貧乏だったので、まともな昼食が食べられるのは給食ぐらいだった。
ただ、子供ってどうしても好き嫌いをするものなので、時には残すこともあった。そういうときは、担任の教諭にお残しをしている様子を見られないようにしていた。友達に食べてもらったり、こっそりと他人の食器に流し入れるなんてズルをしたこともあった。
そうでもしないと、お昼休みも遊びに行けずに、担任の監視している目の前で完食することを強制された。特にきゅうりが苦手だった僕は、きゅうりの含まれる献立が登場する日には、いかにして担任に気付かれる前に、自分の食器からきゅうりを取り除くかに全身全霊をかけていた。(文:松本ミゾレ)
本人は「無理に食べさせることはしていない」と言っているけど……
Source: キャリコネ
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