朝鮮中央通信より引用(編集部)
北朝鮮最高指導者の金正恩労働党委員長はいよいよどのような“負け方”が理想的かを真剣に考えなければならない時を迎えている。金正恩氏は多分、「戦いは勝利しかないもの」と信じてきたかもしれない。「栄光の勝利者」のイメージはあっても、「理想的な敗者」の道については想像だにしてこなかったのではないか。
30代前半の青年に勝利の道のノウハウを伝達する親がいても、「息子よ、敗北はこうあるべきだ」と諭す親は少ないだろう。ましてや宮廷社会に生まれ、外部世界から隔離された世界に生きてきた金正恩氏にとって、たとえ相手が世界超大国の米国だったとしても勝利しか脳裏に浮かばないのだろう。
当方は「『白旗』を掲げない金正恩氏への恐怖」(2017年2月27日参考)というコラムの中で、朝鮮半島の今後の動向として、①暴発説、核兵器、弾道ミサイルなどを使用した大規模な紛争ぼっ発、②自爆説、制裁下で国民生活は急速に悪化、国としての形を失い、大量の難民が中国に流れる、③軍のクーデター説、④米中特殊部隊の北指導部への襲撃等の4つのシナリオを紹介した。
義兄・金正男氏暗殺直後であり、容認される余地が全くないだろうという判断から書かなかったシナリオがもう一つある。金ファミリーの亡命だ。これは決して唐突な話ではない。一部で既に真剣に検討されてきた選択肢だ。
金正恩氏の父親・金総書記は金日成主席死去「
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